狂奏曲~コンチェルト~
「人前で……!」
「可愛くて仕方ないから」
本当に、可愛くて仕方ない。
愛おしくて、たまらない。
本当は、ずっとずっと触れていたい。
ずっと抱きしめていたい――。
「もう、そうやって丸め込むんだから」
俺達は笑いながら、水族館を後にした。
近くのレストランで昼食を終えたあと、俺達は海の見える公園でぼんやりしていた。
「あ、そうだ。ストラップ」
かなめがふとかばんを漁り、携帯とさっき買ったばかりのストラップを取り出した。
「ストラップ付けるのって、ちょっと根気要るよね」
そう言ってストラップを付けているかなめを見て、俺も携帯にストラップを付けた。
それを横目で見たかなめが苦笑した。
「男の人の携帯には、可愛すぎたかな?」
「そんなの、気にしない」
俺は笑って、かなめの携帯を受け取った。そして、シャチを合わせてみた。