狂奏曲~コンチェルト~
「ん?」
「好き」
私が言うと、翼が吹き出してしまう。
「なんでかなめはそんな可愛いこと言うんだよ」
「んー……だって、翼といると、伝えないといけないって気になるんだもん」
「……?」
翼が首をかしげた。
「翼は、言わないと、なんか余計なこと考えそう」
「ふーん、それじゃあ、俺も好き」
翼がそう言って、キスをしてくる。
甘くて、優しいキスに、もの足りないような気分になる。
これ以上を、求めたら駄目なのかな……?
翼、私は翼と一緒になりたいよ。
大切に扱われているような温もり。
時折触れる、翼の手。
翼、もっと私に触れて。
私も翼に触れていたい。
もっと。
もっと。
私を満たして……。
それは、私の不安の現れだったのかもしれない。