麗しの彼を押し倒すとき。
「何のこと?」
「柚季っちは知らなくていいんだよ」
すかさず波留くんに聞いてみたけれど、あっさりかわされてしまった。
この場で私だけが理解できていないことに少し悲しくなる。
「おーい、お前らちょっとこっち来い!」
波留くんが焼き鳥を食べ終わったところで、タイミング良く梓くんが私たちを呼んだ。
誰かと電話しているのか、片手にはスマートフォンが握られている。
「今日、柚羅来れないって」
三人で歩いて火の近くに行くと、一言そう告げられた。
どうやら話を聞くと、今日のバーベキューにお兄ちゃんも招待していたらしく、予定の時間を過ぎてもなかなか来ないから電話をかけたところ、明日締め切りのレポートがなかなか終わらずパソコンの前から動けないらしい。
