ヤンヤンデレデレ
「私のバイト代なんて雀の涙ですけど、ちょっとでも、“そんな時”が早く来ればなぁって……」
彼の袖をくぃっと引っ張れば、彼もまた横になる。
「私も早く、瑞希さんとずうっといられる――二人だけの世界で生きていたいです」
「俺のために慣れないことをしてくれるの?」
腕枕はまだしないが、誉を抱き枕代わりに彼の腕が回る。
「瑞希さんのため」
「俺のためでも辛いことはしないでほしいなぁ」
「辛くなんかありませんよ。瑞希さんのためとつくなら、もう笑顔で乗りきれます」
実際に笑う彼女に嘘なんかない。瑞希とて笑顔になったのは、“彼女と一心同体だから”。
――俺も、そうだ。