ヤンヤンデレデレ

ずびー、と瑞希が鼻に当ててくれたティッシュで鼻をかむ。


「それが正解だよ。うん、やっぱり誉は俺のこと何でも知っているねぇ」


「欲しい物、ないんですか」


「強いて言えば、『欲しい者』ならあるな」


「なぞなぞ?」


「俺は誉を、『物』だなんて思ってないから」


腫れた瞼を労るように、舌で舐める。


「俺が欲しいと思うのは誉だけだよ。他は、要らない」


「じゃあ、お誕生日のプレゼントは……分かりました!包丁研いで来ます!」


「そういう意味じゃないから、今日はずっとこうさせて」


台所に行こうとする彼女を抱きすくめる。


< 25 / 307 >

この作品をシェア

pagetop