ヤンヤンデレデレ


足を開き、瑞希の太ももを挟むように座り直す誉。向き合った彼女の顔は、不機嫌そうだ。


「バイト先で、嫌なことでもあった?」


眉間を力ませている彼女に問えば。


「激おこぷんぷん丸!」


珍回答が出された。


「どこの国の言葉?」


「怒っているという日本語です。バイト先の有線で、今は怒る時にこう表現するんだと、言ってました」


「一時の流行りは常識じゃないんだけど……」


影響を受けやすい純真無垢な誉は、最近よく、バイト先で“物を覚えてくる”ので困りものだった。


「怒っているの?」


「激おこぷんぷん丸ファイヤー!」


「怒っているね」


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