ヤンヤンデレデレ


机にノックダウンする近藤はさておき、立松はどうも樽川のことを好きになれなかった。



――嫌な顔だ。


断っておくが、樽川の顔は不細工の部類ではない。樽川目当ての客がいるぐらい、彼女は顔がいい。


笑ってはみせるが、“綺麗(出来)すぎる”から怖くなる。


女優の芝居だ。作っていると知りながら、それが真実と思い込ませる。


「立松ー、樽川さんじろじろ見て、狙ってんの、胸を?」


「そりゃ、お前だろうが」


「私の胸は彼だけのものですよ」


「揉みまくられたから、そんな大きいの?」


「彼の愛情でいっぱいです」


「もーどうしよう、この子!」


「てめえがどうしようだよっ」



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