ヤンヤンデレデレ


「私に触れていいのは彼だけ。彼のためにいつも綺麗でいなきゃ、笑顔だって、“本当のは”彼にしか向けない向けられない。彼がいなきゃ私、笑えないんです」


笑いたくなんかないんだ。


「お前……」


どうかしていると言う前に、樽川の口元が“引き伸ばされる”。


「立松さんは、触らないでくださいね」


ぎぎっとパイプ椅子が動いたようだった。


触ればその後の展開を示唆されたようで――


「樽川さんの体に触れるなら、頭“ぱっくり”ぐらい安いもんねっ」


「ほんと、価値ねえ頭してんなぁ、てめえは!」


だから止めとけと近藤の頭に拳骨を食らわしておく。


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