ヤンヤンデレデレ
自分を育てた恩(貸し)など反故にしても良かったが――子供であった自分は、幼子(誉)を育てられない。
大切な大事な誉は、誰の手も借りず、共に二人っきりだけで生きていたかったのに。
――抱いたら潰してしまう自身に、何かを守ることなんて出来なかった。
故に、教わった。
そうして育てられた。
「瑞希さん?」
今こうして、“二人だけで生きていける空間”を手に入れるまでの、面倒を見てもらった相手。
泣く子のあやし方、接し方。好きなもの嫌いなもの。やっていいこと悪いこと。
それら簡単なことでも、“大人に教わらなければ学べない”んだ。
返せないほどの恩(借り)。けれど返さなければ――