戦国姫†絶対零度の雪姫†




その中を優雅に歩く。



もはや私に攻撃する元気もなく崩れ落ちる敵兵。



敵の総大将―――姫がそこに居るのに。



罪悪感、悲しみ、恐怖、不安。



さまざまな感情が私を支配する。



それが、戦、戦い。



さまざまな人間が犠牲になるだろう。



私はその責任を負えない、負えないんだ。



―――それでも、私には叶えたい夢がある。



敵の陣地に来るにつれて、私は身を隠す。



いや、隠さなくても良いのだ。



私は絶対零度の雪姫。



皆、簡単に死んでいってしまう。



ふと、悲しくもなる。



私は人を殺すことしか特技が無いと思うのだ。



しかし、戦に、戦いに感情などいらない、必要無い。



大切な何かを失いたくないのなら、無心。



それが、一番良い。



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