あなたのキスで世界は変わる
『そういえば誕生日もうすぐだろ?』
「うん」
『ふたりで祝おう。家に来いよ。おいしいご飯作って待ってるから』
ジワリ、温かいものが心に触れる。
ふたりで祝おうと言った佑夜の声が耳に残る。
それは嫌な感じではなく、愛しいような、名残惜しさ。
「ありがとう、楽しみにしてる」
「おう!」
電話からもれる彼の笑い声。
なんで佑夜が嬉しそうなの?
私の誕生日だよ。
ほんとに、愛されてるんだな…