あなたのキスで世界は変わる
ふたり名残り惜しくも別れた。
佑夜がいなくなった教室でひとり窓から夕陽を見つめる。
…きれいだなぁ。
ーーガラガラッ。
不意に扉の開く音がして、佑夜が忘れ物をしたのかと思ったけど違ったみたい。
「なんだ、まだ居たのか…」
彼の声が届く。
目があって、息が苦しくなって。
それでも酸素を探してのどを開いた。
「せんせ…」
ゆっくり、呟く。
なんで二人きりになっちゃうかな。
…苦しくなるじゃん。