あなたのキスで世界は変わる


ふたり名残り惜しくも別れた。


佑夜がいなくなった教室でひとり窓から夕陽を見つめる。


…きれいだなぁ。


ーーガラガラッ。


不意に扉の開く音がして、佑夜が忘れ物をしたのかと思ったけど違ったみたい。



「なんだ、まだ居たのか…」



彼の声が届く。


目があって、息が苦しくなって。
それでも酸素を探してのどを開いた。



「せんせ…」



ゆっくり、呟く。


なんで二人きりになっちゃうかな。


…苦しくなるじゃん。


< 284 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop