僕と再婚して下さい。
あたしは、頭を下げて店を出た。

おかげで雨に濡れることなく、家に帰れた。



翌日、傘を返しにコンビニへ。

洋介はちょうど接客中だった。

お客さんがいなくなった後、すぐに洋介のの元へ行った。



『傘ありがとうございました。一番右端の傘立てに戻しておきましたから』

『そう。分かった』


緊張していたあたしは、お礼を言うだけで精いっぱいだった。


でも、このことがきっかけで、あたしと洋介は少しずつ話をするようになった。


大学4年生だということ。

実家の近くで1人暮らしだということ。

バイトは夜の7時から11時までしているということ。

一つ一つ情報に舞い上がった。
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