上司と上手につきあう方法【完結】

朝陽と同じバスじゃないことにとりあえずホッとしたのもつかの間、通路を挟んだ向こう側に、部長が本社から来た人事部長と一緒に座るのが見えた。


ちなみに人事部長は塩田さんと言って、シルバーフレームの眼鏡をかけた、いつもニコニコしていて、とても紳士な人。

年は永野部長より十歳くらい上だと思う。勝手な印象だけど、将棋とか囲碁の棋士っぽい雰囲気なんだ。
(文系インテリって感じ)

ちなみにあの二人は同じ大学だって、聞いたことがある。
と言っても、年が離れているから、同じ学生生活を送ったって関係じゃないだろうけど。



「――なに、言ってるんですか」



部長は、窓際に座った塩田さんに何かを言われたのか、ふっと微笑んで、冗談ぽく塩田さんの肩のあたりを押し返したりしている。

その表情は会社で見るしかめっつらじゃない。

ダブルベリーには学閥みたいなのはないってきいたけど、そんな雰囲気以上に、あの二人はなんだか親しげに見えた。



「ねえ、美琴。私、酔うから窓際いい?」

「もちろん」


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