上司と上手につきあう方法【完結】

「でも! それは、永野部長じゃないじゃないですか!」

「――平尾……」

「私、相変わらず企画一本通らないし、駄目社員だけど、ちょっとずつ勉強して、もっと部長みたいに……!」



それ以上、言葉が出なかった。


部長に何を言っていいかわからなくなって。胸がいっぱいになって、苦しくて。

口に出せない思いが、代わりに、ぶわーっと、涙があふれてきた。


私の目から溢れた涙が、頬を伝って、そのままポタポタと落ちるのがわかる。



驚いた。なに、泣いちゃってるの、私。

意味不明だよ。わけわかんない。

上司が仕事辞めるだけじゃん。

珍しい話でもなんでもない……。


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