天使みたいな死神に、恋をした

「やはりまずいですねそれ」

「それはこっちの台詞だよアンジュラ。 さぁ、その飛び込んだのが私じゃないって分かったんだったらさっさと戻して!」

 両手を大きく広げて、『もどして!』と、どこかは分からないけどとりあえずここじゃないどこかへ戻ることを希望してみた。

「それがですねぇ」

 もじもじする死神に、
 
 ん?

 なんか嫌な予感がした。

「それが何?」
 
 まさかの?

「はっきり言って、実はもう戻れないんですよ」

「まだ死んでないんでしょ私。だったら戻れるよね? きっと病院かどっかで寝てるんじゃないの? 意識ないままとか、そんなんでしょう?」

 今ある知識で予測してみた。

「いえ。その、そうなると翠さんはまだ生きていることになるんです。あなたのその考えが本当なら、死んだことすら疑わしくなってきました」

「何それ?」

 意味が分かりませんけども。

「あのバスに乗っていた人の中には意識不明の人もいるんですよ。全員が全員死んだわけじゃないんです。数名はまだ彷徨いっている状態でしてね」


 だからなんなの?



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