天使みたいな死神に、恋をした
名前は……
あー、えー……んーっと、
「無理」
全く思い出せない。でも、確か大事な人だった気はするんだけどな。
なんか重要なことを忘れちゃってる気もするんだけど、まいっかって思っちゃってる所もあるし。
もう一度その人物を確認すると、私の手を取って、今にも泣きそうな顔をして握りしめていた。
思わず自分の手を見ちゃうけど、当たり前ですよね、何も感覚は無い。
「思い出す術は無いの?」
「ないですね。万が一あっても教えませんよ」
「なんでそんな意地悪するわけ?」
睨みつけるとそこには楽しむような目でにたりと笑っている死神が約一匹!
くっそ、こうなりゃ一匹の域だ。
「じゃ、天使の方に聞くからいいです」
って、そこにはさっきまでいたはずなのに、既に天使の姿は無く、残されているのは私とコレっていうね、なんとも言えない空気感なんですけども?