天使みたいな死神に、恋をした

 アンジュラは下を向いて、思い出したようにフードを目深に被り直した。
 
 綺麗なお顔が真っ暗闇の中にすぅっと消えて行った。

「これから少しばかり調べなければはっきりしたことは言えませんが、調べなくてもぜひともお願いしたい。ご協力願いたい」

「その、なんだ、調べなくてもって」

 
 そんなことを言っている時、アンジュラの後ろをすっと通った影、男の影だったけど、

 その男の人を目で追った。

 だって、知ってる。私、さっきの人知ってる。

「知り合いですか?」

「分からない。でもここに来たってことは、死んじゃってるの? まだ分からないんだよね」

「どちらでしょうか。ルーインに聞けば分かると思いますが」

「ルーインがなんなのか分からないけど、とりあえす、まだ死んでないとして話すけど」

「どうぞ」

「あの人、サークル仲間」

「ああ、そうでしたか。それはそれは。この感じだと本当に翠さんはあのバスに飛び込んでいないということになってきそうですねぇ。ああ、面倒くさい」

「なってきそうですねじゃなくて、確実だよ」

 アンジュラはそれは残念そうに言うから、思わず拳を握りしめた。


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