天使みたいな死神に、恋をした

 ここでまた一つ思い出したことがある。

 私には彼氏がいて、名前は亮。

 この合宿に一緒に来ていたけど、前日から喧嘩をしていて今朝も悪い雰囲気のままバスに乗ったんだった。
 
 で、なんかせっかくの合宿にこの雰囲気もイヤだから仲直りしようと、亮の座っている後ろの方の席に移動したら、

 あいつは後輩の女の子とハートや可愛い顔をしたウサギの絵文字をフル活用して楽しそうにラインをしてた。
 

 まるで恋人みたいにね。

 
 で、問いただしたらいろいろ相談に乗ってただの、お前とのことも相談してたーだの、ムカっとくることを言われて頭にきて……

 なんで私のことを後輩に相談するのかってことにも頭にきて、


 バスの一番前の席に移動して距離を置いたんだった。
 

 亮は『待てよ!』って腕を掴んできたけど、

 振り払い、サークル仲間に面白おかしく野次を飛ばされる中、


 一人どかどか足音を鳴らして運転席の真後ろの席に一人座った。




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