天使みたいな死神に、恋をした

 コントかなんかで使う背中からワイヤーが入っているようなものじゃなくて、本物の輪っかがまず目に入った。

 そこから下に視線を落としていくと、綺麗なブルーの瞳とぶつかった。


「わっ」

 
 あまりの綺麗さに思わず声が出る。

 長くて茶色いまつげに光りが当たり、ブルーの瞳とよく合っている。
 
 目を細めるその人は、私を頭の先からつま先までスキャンするように視線を這わす。


「お前まだ死んでないだろ」

「やっぱりそうなの? やった!」

「やったじゃねーよ、なんだお前。どうやってここに来た」

「だって、これみんな私のサークル仲間で、でもみんな私のこと忘れてて、それで」

「担当誰?」

「……生物の山口先生」

「じゃなくて、」

 うっとうしそうに頭をかくと、そのブロンドの柔らかそうな髪の毛から光の粒が飛び出した。


 きれー……

 その光りの粒に触りたいと手を伸ばすも届くことは無かった。

 触ろうとするとすぐに消える。




< 33 / 262 >

この作品をシェア

pagetop