フレンズ
カズは、もってきたリュックをからって
玄関まで行き、荒々しく靴をはいた。
「葉月、おまえ、いい加減にしろ」
振り返って、そう捨て台詞をした。
カズが帰ってから、私は壁にもたれて
ずずっと座った。
いい加減にしろ・・・か。
別れたいと思ったのも、ホントの私。
別れたくなくて、泣きそうになって
正人の電話で、浮かれてるのも私。
いったい、何がしたいのかわかんない。
一番いい加減にしたいのは私だ。