葉桜~late spring days
「もしもし?」
「葵ちゃん、もしかして気づいてたの?」
「そうだね。だから、『付き合ってるの』って聞いたんだよ。」
葵ちゃんと理子ちゃんは、私と奏太が付き合っていると確信していたらしい。
「晴香はさ、奏太くんの携帯の待ち受けって見たことある?」
「ないけど、どうして?」
「あー、そうか。もしかしたら見せないようにしていたのかもな。あのね…」
私が思いっきり否定したのを見て、葵ちゃんと理子ちゃんは奏太が哀れだと思ったそうだ。たまたま発見しちゃった葵ちゃんは、もうすでにそういう関係なんだと思って、理子ちゃんとも「あの二人ならうまくやってそうだよね」と話していたそうだ。
奏太の行動は突然起きたことではなく、ずっと点として存在していたことだった。私がその小さな点を見ているのに気付かなかった、それだけの話だった。葵ちゃんに電話してよかった。
「ありがとう。葵ちゃん、私さ、何か、やっと分かった気がする。」
「どういたしまして。明日ちゃんと言うんだよ。」
「うん。ありがとうね。おやすみ。」
電話を切ってベットに座った。
朝開けたカーテンがそのままになっていた。窓の向こうに、うすい月が浮かんだ空が見えた。
「葵ちゃん、もしかして気づいてたの?」
「そうだね。だから、『付き合ってるの』って聞いたんだよ。」
葵ちゃんと理子ちゃんは、私と奏太が付き合っていると確信していたらしい。
「晴香はさ、奏太くんの携帯の待ち受けって見たことある?」
「ないけど、どうして?」
「あー、そうか。もしかしたら見せないようにしていたのかもな。あのね…」
私が思いっきり否定したのを見て、葵ちゃんと理子ちゃんは奏太が哀れだと思ったそうだ。たまたま発見しちゃった葵ちゃんは、もうすでにそういう関係なんだと思って、理子ちゃんとも「あの二人ならうまくやってそうだよね」と話していたそうだ。
奏太の行動は突然起きたことではなく、ずっと点として存在していたことだった。私がその小さな点を見ているのに気付かなかった、それだけの話だった。葵ちゃんに電話してよかった。
「ありがとう。葵ちゃん、私さ、何か、やっと分かった気がする。」
「どういたしまして。明日ちゃんと言うんだよ。」
「うん。ありがとうね。おやすみ。」
電話を切ってベットに座った。
朝開けたカーテンがそのままになっていた。窓の向こうに、うすい月が浮かんだ空が見えた。