ヒミツの恋【短編集】
「…ごめんな…さい…。迷惑でしたよね…」





俯き謝るしか出来ない。






けれど渉はクスリと笑った。




顔をあげると、目を細めて優しく微笑んでくれる。







『良かった…俺の勘違いじゃなくて…』






渉の言葉が理解出来ずに私はまた首を傾げてしまった。







良かった…って…どういう…意味…?






『俺の髪の色…気に入った?』






またまたわからない事を言われて、それでも綺麗だと思っていたからただ頷く。







『…同じ色に染めてみる?』






「………。やっ!わ、私はいいです!先輩だから似合う色ですしっ!!」






両手を前に出して無理無理、とジェスチャーで示す私。






その手を渉が優しく握った…
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