SWEET HOLIC《1》~イケメン専務の甘い独占欲~
「…」


長いキスで酸欠気味の彼女は…小さな唇をパクパクさせた。



「俺に話って…何?」


「・・・か、克己は藤堂社長のご子息なんですか?」



俺は彼女の直球の質問に面食らった。



「…誰から訊いた?」


「噂です!」


「…社内にそんな噂が蔓延してるなんて知らなかった…」


「本当なんですか?」



「…本当だ…でも、俺は正妻の子供じゃない。愛人の子供だ」



「…愛人の子?」



「そうだ」


俺は蘭莉の持ってきた水を飲んだ。


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