守ってくれますか?
「ヨナ様。」

事務的な声が私を呼ぶ。


「ゼロ・・・・・」



ゼロは、無表情に私を見つめていた。

ゼロの瞳は・・・まるで黒いガラス玉のように、ただ目の前のものを映すのみ。
そこには、何の感情も込められていない。



「ヨナ様、ヒカリを憎むのは馬鹿らしい事でございます。見苦しいです。」

淡々と言う。

責めているわけでも、諭しているわけでもない。


「・・・・・・ゼロには、わからない。」


“本当の”人間じゃないあなたに、言われたくない。



「死に損ない。」

ニヤリと笑ってやる。


ゼロはただ私を見つめるだけ。
無表情。


「確かに、私は死に損ないですし、ヨナ様のお気持ちは全くわかりません。しかし、見苦しいです。ヨナ様。」

「・・・・・・うるさいっ!!!!!」


なんでっ・・・


「なんでアンタにそんな事言われなくちゃいけないのよっ!」


「ヨナ、うるさい。落ち着け。」

冷たい声。


「・・・・・・っ・・・レイン様っ・・・・・」

「お前の短所はカッとなりやすいことだ。直せといつも言っているだろう?」

「・・・・・・・・はい・・・・。申し訳、ございませんっ・・・・・」


あぁ・・・・・・泣きたい。

泣いてしまいたい・・・・・・・・・・。


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