守ってくれますか?
ジャアアアアア・・・
蛇口から出る水が、皿の汚れを落としていく。
半分くらい洗い終わったかな?
チラリと、隣の洗い場を見る。
洗い終わったものは、拭くのは後回しにして、とりあえず隣の洗い場に置いているんだ。
うん。けっこう、洗い終わったね。
思っていたよりも早く終わりそう・・・
気合いを入れ直した時だった。
誰かが、ここに入ってきた気配を感じた。
ヨウコさんが、どれくらい終わったか見に来たのかな?
そんなことを思っていると――
「ヒカリ。」
“あの声”が、私を呼んだ。
1番と言ってもいいほど、会いたくない人。
ぞくり。
悪寒が体を走る。
“あの人”が、私の背後に立った気配を感じた。
背後の視線からは、強い“憎悪”が放たれている。
“憎悪”しか、感じ取れない。
「ヒカリ。」
“あの声”が、また私を呼ぶ。
気付かれないように、静かに息を吸い込む。
「なんですか?アンリ様・・・。」