素敵彼氏の裏の顔

「ごめん、美優」





隼斗の手が、あたしの頬に触れる。

その手は大きくて、温かくて……

かすかに震えていた。





「早く言わなきゃと思った。

でも……怖かった」




思わぬ言葉に顔を上げる。



目の前の隼斗は、すごく辛そうな顔をしていて。

胸がずきんと痛む。




「美優に知られると、美優が離れていくと思った」





離れたかった。

出来ることならば、二度と関わりたくなかった。

だけど隼斗に会うたびにその優しさに惹かれてしまって。

どんどん離れられなくなってしまって。




胸が苦しい。

甘く切なく、ぎゅっと締められる。