素敵彼氏の裏の顔
不覚にもあたしは利枝と向き合う形となり、CGかと思うようなその美貌をまざまざと見せつけられていた。
大きな二重の奥底の瞳は、あたしを嘲るように笑っていた。
「ねぇ……
その様子じゃ、きっと隼人君に抱かれたのね」
胸がずきんと痛む。
「上手かったでしょ、彼」
知らないよ、そんなの。
「だけど、愛なんてなかったでしょ」
「利枝!!」
金髪……達也が利枝を止めようと声を上げるが、利枝は全く聞き耳を持たないようで。
達也を無視して話を続ける。
「隼人君が誰を抱こうがあたしには関係ない。
ただの遊びだから。
隼人君が本当に好きなのは、このあたし」
利枝は勝ち誇ったように笑い声を上げた。
その笑い声が、あたしの胸をナイフのように突き刺した。