素敵彼氏の裏の顔




「城内、お前分かってねぇのかよ。

俺たちがどれだけ神木に苦しめられてきたのか」




酔っ払った先輩たちは、説教まで始める始末。

はいはいと相手にしない淳ちゃんに、さらにヒートアップする。





「俺の女を寝取りやがった」



「北高の女にまで手ぇ出したんかよ」



「やべぇらしいな、あいつのセッ……



「てめぇら、いい加減にしやがれ!!」




とうとう淳ちゃんが声を荒げた。

やっぱり一番強いのは淳ちゃんで。

散々文句を言ったくせに、淳ちゃんが怒ると沈黙がおこる。






淳ちゃんはなぜか真っ赤で。




「ふざけんな……」




その体は震えている。




「ふざけんな、てめぇら!!」




その声はバー全体に響き渡る。







「あいつは……





神木は、童貞だ!!!」





< 355 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop