素敵彼氏の裏の顔





そんなとき……






「てめぇら、ようやく見つけた。

ちょこまか逃げやがって」




バーの扉が開き、三人の男が入ってくる。

明らかに人相が悪く、狂気に歪んだ笑顔であたしたちを見ていた。




ヤクザ……




その文字が脳裏に浮かぶ。




隼人はあたしにそんな話をしないけど、隼人と淳ちゃんはヤクザに因縁を付けられているのだった。

ここは淳ちゃんと隼人の職場で、そんなところにヤクザが現れて……





パニックを起こすあたしの横で、



「また変なのが現れた」



困ったように呟く隼人。

相手がヤクザだというのに、この態度。

隼人は肝が座っているどころか、ぶっ飛んでいる。



反対に、淳ちゃんはウッ……と言葉を呑んでいた。

淳ちゃんの方が、まだ危機管理が出来ているのかもしれない。




< 360 / 401 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop