僕と彼女の秘密の物語。

トイレを出ると、そこにさっきの女が立っていた。


「ねぇ、ふたりで抜け出さない?」



僕の首元に抱きつくいて、耳元でそう囁く。

甘い声に、背筋が震えた。


気付いたら僕たちは、ラブホテルの一室に来ていた。

大人しめだと思ってた女は驚くほど積極的で、ベットで僕の上に乗りかかるとデニムを脱がせようとした。


「ふふっ、もう硬くなってきてる。

祥太くん、もしかして溜まってる?」


「え……?」


お酒のせいなのか、それとも久しぶりに人に触られる感覚に頭が朦朧としてきた。


下着の上から、細い指が僕のものをもみほぐす。

熱く硬くなっているのが自分でもよく分かる。


相手が好きな人でなくても、こんなことになれば僕のは自分の意思に関係なく反応する。

ふと、頭のどこかでそう冷静に思った。


それは年頃の男なら尚更当たり前のことだけど、

なんだかものすごく虚しいことのように思えた。


“性欲”と“感情”は別物。


相手に触れたいと思うのは、単なる性的欲求であって、


触れられたくないと思うのは、きっと“感情”なのだ。








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