僕と彼女の秘密の物語。
彼女の瞳が一瞬揺れたのを、僕は見逃さなかった。
僕はじっと待った。
彼女が彼女自身の言葉で、その思いを話してくれるのを。
「……私が、周りから何て言われてるか知ってるわよね」
「はい…」
「“鋼の女"…、そう言われて当然なの。
今まで何人の男性かに好意を寄せてもらったけれど、私はいつも逃げていたから…
怖くて怖くて…どうしても付き合うとか出来なくて、受け入れられなかった」
「…怖いって、“男”が、ですか…?」
僕がそう尋ねると、彼女は首を横に振った。
「……中学に上がってすぐの頃に、母親が再婚したの。
新しい父親は、母よりもとても若い人で、とても素敵な人だった」
ぽつりぽつりと、彼女が話し始める。