僕と彼女の秘密の物語。
「…その父親がある日の夜、私の部屋に来た。
その日母は仕事で居なくて、家には私と父親ふたりきりだった。
父は私に近寄ると、触れるわけでもなくただまじまじと私の身体を見つめた。
そして、“男のこれは見たことあるか"って…自分のものを取り出した」
彼女は続けた。
その顔は苦痛に歪むわけでもなく、むしろどこか遠い目をしていた。
「…父は、私の目の前で自分を慰め始めた。
最初はワケが分からなくて…父がどうしてこんなことをするのか…
翌朝、何もなかったように父は振舞った。
自分のものを慰めていた手で母に触れ、食事をしていた。
それを見て、気持ち悪い、汚いと思った」
「…に、西野さん、もう……」
「良いの。貴方に聞いてほしいの」
そうキッパリと言った彼女に、僕はそれ以上言葉が出てこなかった。