【完】初めての恋は――。
結局、すぐに追いついてきた真美と弘樹と3人でバカ話をしながら帰った。


たまにはこんな放課後も楽しいよね。


ただ、真美の言葉がずっと心の奥に残っていた。


私が前田先輩を好き?


そんな私に分からないことを言われても混乱するだけだよ。


うー、真美の奴―。

真美のせいだ。

こんなに悩まないといけないのは。



寝ようとベッドに入ったのに、真美の言葉が何度もリピートされていた。


「はぁー、もう寝せてよー」


いくら独り言を吐いても、悩みが解消されることなんて、もちろんありえなかった。


「明日は部活なのにー」


どういう顔して前田先輩に会えばいいんだよ。


「明日が来なけりゃいいのにな」


悶々と悩みながら、眠りについた。




明日、真美に嫌がらせしよう。


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