【完】初めての恋は――。
「見た、見た。それがさ……」


言葉を切った真美に不安になった。


えっ、クラス分かれたのかな?



「一緒のクラスだったよー」


言うが早いか、動くが早いか分からなかった。


急にいつものように抱きしめられていた。

……苦しい。


それに、周りにものすごーく見られている。


そりゃあ、こんなところで騒いだら注目されるよね。




「ちょっと真美、こんなとこでやめてよ」


「あれ?亜美照れてる?可愛いー」


もう一度抱きつこうとした真美を今度は交わすことに成功した。


「照れてないよ。みんなに見られて恥ずかしいから、こん所で大声ださないでよ」


まだ続けようとしていた真美に釘を刺した。


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