黒い蝶



紫羽『…そっか。じゃあ、きっとお家の人が心配してるね。』


斎藤『…そうかな?』


紫羽『うん!一くんの家はきっとそうだよ。』



そう言い紫羽はにこっと笑った。



紫羽『一くんの家はこの山の中にあるの?』


斎藤『ううん。この山を越えたところ。』


紫羽『じゃあ、山の麓まで私が案内するよ!』


斎藤『え…いいのか?』


紫羽『うん!ほら、早く行かないと日が暮れちゃーう!!』





紫羽は俺の手をとって走り出した。




< 311 / 427 >

この作品をシェア

pagetop