何度でもまたあなたに恋をする
「それにしても、お前よく食うな。良かった。お前が元気で笑顔で幸せそうにしてて」

「なんですか?それ」

「なんでもねえよ。じゃあな。ちゃんと戸締りして寝ろよ。もし、何かあったらすぐに連絡してこい。夜中でも車、飛ばしてくるから」

何もありませんよと言うあたしに真剣な表情を向けた清水さん。何もあるわけない。だって、今まで何もなかった。これからも何もないはず。うちのマンション、オートロックっていうわけじゃないけれどそんなに防犯がしっかりしてないわけじゃない。徒歩5分ほどで交番もあるし、ご近所さんだって顔見知りだ。

最近、引っ越してしまったけれどお隣に住んでいた女の子とは歳も近いこともあって仲良くなってお互いの家に行き来していたりなんかもして。とにかく人の目は行き届いていると思うけれど。

「何もなくていいんだよ。でも何かあれば俺がいることだけは忘れんなってことだ。わかったな?」

「・・・はい」

まるで何かからあたしを守ってくれているかのような気がするのは気のせいだろうか。あたしは誰かに狙われているの?結局、清水さんはあたしが家に入るまで車の外に出てずっと待っていてくれた。
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