不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


「そっかぁ」



そしたらまた当分は会えない。

寂しいな。

2つの年の差が恨めしい。

でも今日元気な顔を見て安心した。



都会の有名大学に進学した結ちゃんは一人暮らしをしている。



今日は実家に細々した荷物を取りに来ただけらしい。



「ヒメさんのビーフシチュー、俺と愛翔も大好物なんだ」



湯気が立ち昇るそれを見て、結ちゃんが嬉しそうに微笑む。



「いっぱい食べてね」とママも嬉しそう。


「今日愛翔来るの?」



ここにいるのは結ちゃん一人。



「電話中だったから、終わったら来ると思うけど」



「そ、そっか」


来ないと思ってたのに。

それにしても珍しい。

愛翔がうちに来る気になったなんて。


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