不良系幼なじみとの甘い恋愛事情

「気になる？アイツのこと」



クスッと意味深な笑みを浮かべて、結ちゃんがあたしに問いかける。



「まさかっ‼」



むしろ気になるのは結ちゃんの方だよ。



それを言えたらどんなにいいだろう。


ずっとずっと胸に秘めて来たこの気持ち。


あたしは結ちゃんが大好きです。



「んなムキになって否定しなくても。可愛いな、美久は」



頭をくしゃりと撫でられた。


目の前にある優しい笑顔に鼓動が大きく飛び跳ねる。



ずるいよ。


そんなことされたら、必死にフタをして来たこの想いが溢れ出しそうになる。



結ちゃんにとってあたしはただの妹のような存在で、恋愛対象じゃないってことは十分承知してる。



だけど、こんなことをされたら勘違いしてしまう。