不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
カキーン
金属バットにボールが当たる音がそこら中に響く中、初めての場所に少し緊張しているあたしがいた。
「なんでバッティングセンターなの?」
周りの音がうるさいので、大きめの声でハルに問いかける。
授業をサボってこんなところまで来ちゃったことに、少しだけ罪悪感が芽生えていた。
「スカッとしたい時にはもってこいだろ?俺のお気に入りの場所」
「いつも1人で来るの?」
慣れた手付きで機械を操作するハルの後ろでその行動を見ていた。
「ほとんどな。たまに愛翔とか他の奴らとも来るけど」
「ふうん。仲良いんだね」
バッティングセンターで遊ぶ愛翔って、どんなんなんだろう。