不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


カキーン



金属バットにボールが当たる音がそこら中に響く中、初めての場所に少し緊張しているあたしがいた。



「なんでバッティングセンターなの?」



周りの音がうるさいので、大きめの声でハルに問いかける。



授業をサボってこんなところまで来ちゃったことに、少しだけ罪悪感が芽生えていた。



「スカッとしたい時にはもってこいだろ?俺のお気に入りの場所」



「いつも1人で来るの?」



慣れた手付きで機械を操作するハルの後ろでその行動を見ていた。



「ほとんどな。たまに愛翔とか他の奴らとも来るけど」



「ふうん。仲良いんだね」



バッティングセンターで遊ぶ愛翔って、どんなんなんだろう。


< 165 / 266 >

この作品をシェア

pagetop