不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
あたしの知らない愛翔を、ハルは知ってるんだよね。
どんなものが好きでなにが嫌いなのか、昔から愛翔を知ってるあたしよりも、ハルの方が詳しいのかもしれない。
って……。
男友達に嫉妬してどうすんのよ、あたし。
「ほら、始まるぞ」
「えっ⁉」
バットを差し出され急に困惑する。
「ム、ムリだよ、ムリムリッ。やったことないし……先に見本みせてよ」
「バット振るだけだから簡単だって」
無理やりバットを握らされ、半ば強引に背中を押されて中に立たされた。
バット振るだけって……。
どのタイミングで振っていいか全然わかんない。