不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


その存在感に胸のドキドキが止まらない。



白崎さんと帰らなかったんだ……。



「こいつんち門限あるから送って来る」



みんなに向かってそう言うと、愛翔はあたしの腕を掴んで出口の方へと引っ張った。



ちょ、ちょっと……。


手、手がっ……。


どうしよう。


ありえないくらいドキドキしてるよ。



「美久、またな‼」



ハルの声が聞こえて後ろを振り返ると、あたしに笑顔で手を振るハルの姿が目に入った。



「あ、うん。今日はありがとう」



そう言ってあたしも軽く手を振ると、ハルはさらに目を細めて笑い返してくれた。


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