不良系幼なじみとの甘い恋愛事情


「やっぱり……」



まだ寝てるよ。



洋風な見た目からは想像がつかないほどシンプルな愛翔の部屋は、広いにも関わらずベッドとガラステーブルとテレビしか置かれていない。



肝心の愛翔は頭からすっぽり布団を被り、寝ぐせのついた茶色の髪を上から覗かせていた。



「起きて‼遅刻するよ」



気持ち良さそうに寝息をたてている愛翔の肩であろう場所を布団越しに揺さぶる。



それでも愛翔は起きる気配を見せない。



もう、どんだけ寝るのよ‼



寝る子は育つって言うけど、あんたの場合は育ち過ぎだからね。



「起きてってば、迎えに来いって言ったでしょ‼」



最初は恐る恐る揺さぶっていた体も、中々起きないのを見て豪快なものに変わっていく。


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