不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
愛翔は昔から近所でも評判の悪ガキだった。
近所の男の子達のボスに君臨し、集団で悪さばかりしていたのをこの辺で知らない人はいない。
そんな愛翔によく泣かされたのを今でもよーく覚えている。
今はもうほとんど関わることがなくなったけど、この様子だと悪ガキ根性は健在のようだ。
「ついてくんなよ」
距離を空けて歩くあたしに、愛翔が面倒くさそうに振り返る。
「あたしの家もこっちなんだから仕方ないでしょ‼」
隣に住んでるから帰り道は嫌でも同じ方向。
それをわかってて言って来る愛翔は、本当に根性が悪いとしか言いようがない。
もう‼
なんなの⁉
スタスタと足早に歩く背中を見つめて、心の中でそう叫んだ。
それにしても
また身長伸びてる。
昔は同じくらいだったのに。
体だけムダに大きくなっちゃって。
中身は昔のまんま変わってない。