不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
白崎さんに紹介してって言われたけど、こんな愛翔を紹介してもいいものか。
それに
あたしが紹介したところで無愛想な愛翔が素直に受け答えしてくれる保証もない。
ヘタをするとシカトだってありうる。
白崎さんにそんな態度を取らないかと、そればかりが気がかりだった。
でも
紹介しなかったらしなかったで面倒くさいことになりそうだし。
とりあえず学校に来てもらわないことには始まらない。
「明日の朝迎えに行くから、ちゃんと起きて用意しててね」
空が夕闇に染まりかけた頃、あたし達はそれぞれの家へと到着した。
「はぁ⁉なに寝ボケたこと言ってんだよ」
「とにかく行くから」
素っ頓狂な声を出した愛翔をムシし、その上から言葉を被せる。
「じゃあね」
返事を聞かずに家へと入った。