不良系幼なじみとの甘い恋愛事情
コンビニの周りには、ゲーセンとかファーストフードのお店がたくさん並んでいる。
この辺は地元の不良達のたまり場になっているのだ。
「愛翔先輩達だ。カッコ良いよなぁ。俺もあん中入りてぇ」
なんて声が聞こえてふと周りを見ると、同じ高校の制服を着た後輩が愛翔達に羨望の眼差しを向けていた。
よく見れば他にもそんな人がちらほら。
明らかに女子(ギャルばっか)の方が多いけど、少なからず男子もいるってことに驚いた。
「今日はあたしらと遊んでくれないかなぁ?」
「声かけてみる?」
あからさまに迷惑そうな顔をして通り過ぎる人が大半の中、ギャルグループの甲高い声が聞こえて来た。
逆ナンか……。
すごいな。
それにしても……。
こんなに人気があるだなんて。
「ちょ、本当に行くの?」
「当たり前でしょ、久しぶりに話したいし」
行く気満々のまどかは笑顔を向けてあたしの腕を掴んだ。
「あたしの為に協力してよねッ‼」
「ちょ、まどか」
腕を勢い良くコンビニの方へ引っ張られた。