政略結婚~天使に導かれて~
それからの愛は、喜怒哀楽をあまり出すことが無くなり、泣くこともなかった。

愛の肺炎も、10日程で良くなり、退院が決まると、愛は

「お義父さん、暫く、鎌倉に居ても良いですか?」

愛は、豊かにお願いした・・・・。

「良いけど・・愛ちゃん、一人にはさせられないから、暫く篠原さんを
 そのまま来てもらうことにしようか!?」

「はい、すみません。よろしくお願いします・・・。」

愛は、暫くは静かに暮らしたかった。

颯太との思い出の詰まった、鎌倉をどうしても離れたくなかった・・・。

退院後は、暫く華英が一緒に居ることになり、

「お母さん、ありがとう。でも、大丈夫だよ、もう死のうなんて
 思わないから・・・。光太を育てるって、颯太と約束したから」

「愛・・・・そうね。光太を頑張って育てなきゃね!
 でも、私も折角のチャンスだから、暫くは光太と一緒に居たいから
 鎌倉に残るわね・・・。」

「ありがとう、お母さん・・・」

こうして、退院後は鎌倉に残ることにした愛だったが、相変わらず
喜怒哀楽が欠けてしまったような状態だった。
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