政略結婚~天使に導かれて~
愛は、光太と二人っきりになった寝室で、颯太の写真に向かって

「颯太・・・こっちに戻ったよ・・・・。4月から島津で、働くから
 颯太、見守っていてね・・・・・。」

颯太に、そう話しかけながら、愛は、既に寝ている光太と、共に
眠りについた。


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一方、悠太は、愛たちが引っ越して来たことを、喜びながらも、
来月から愛が働く関連会社を、どこにしようかと考えていた。

いくつか候補はあるが、愛が持っている資格がかなりある為、
どこにでも通用するばかりでなく、留学経験もあるし、MBAも
持っているので、本来なら本社に欲しいほどの人材だったが・・・

願わくば、本社で、自分の秘書に欲しいところだが・・・・。

「ん・・・・・・困ったなぁー・・・・・」

悠太は、どうしようかと考えた末に、関連会社の中でも一番大きい
会社の総務へ配属させることにした。

島津建設の関連会社で、鉄関係の会社がある。

悠太は、その会社の副社長を務めており、週の半分は、本社で半分は
その会社にいる。

その会社であれば、自分も目が届きやすいし、融通も利く。

その会社に決めると、早速、豊に電話を入れ、その会社の社長
に話をつけてもらった。

一度、顔合わせに来てもらいたいとの事なので、悠太と関連会社の社長と
人事部長の4人で会うことになった。

「兄さん、これからは、俺が愛ちゃんと光太を守って行くよ・・・」

悠太は、そう呟いた・・・。
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