政略結婚～天使に導かれて～

愛は、同期の三人に、光太の件を話してからは、気軽に光太の話を
するようになっていた。

そんな風に、愛は、家族や友人、同僚たちからも、温かく見守られながら
日々を過ごし、季節はいつの間にか、冬へと移行し、12月の初旬、颯太の
一周忌が行われた。

一周忌は、無事に終わったが、愛は、豊に、年末年始を、鎌倉の別荘で
過ごしたいと、お願いした・・・・。

「お義父さん、年末年始、出来たら光太と二人で、鎌倉の別荘に行きたいの
　ですが・・・。」

「愛ちゃん・・・・・・二人でかい？」

「はい、我儘言って申し訳ないんですが・・・・本当なら嫁として
　年末年始は、こちらの手伝いをしなくてはならないのは十分に承知
　してますが・・・・出来たら、光太と二人で・・・・・」

すると、君子が

「豊さん、良いんじゃないですか？　その代り、悠太に送り迎え
　させましょ！？　良いわよね、悠太？」

「うん、良いよ。僕も、1日、2日位は、別荘に泊まってもいいし、
　父さん、どうかな？」

「お前達が良いのなら、俺は反対することはないから・・・・」

「ありがとうございます。我儘言って、申し訳ありません。」

こうして愛は、会社が休みになる、年末年始を、鎌倉で過ごすことになった。