政略結婚~天使に導かれて~
端から見たら、両親の関係は、可笑しいのかも知れないが、両親は
それでも仲が良いので、俺も悠太もほっといている・・・。

俺と悠太も、少し年が離れてはいるが、兄弟仲は至って良好だ。

俺も悠太も、何故アメリカへ留学したかと言うと、日本にいる限り
島津の名前とこの容姿が災いして、高校までいつも騒がれていた。

女は、俺達を連れて歩くステイタスのように思っており、そんな
現状にウンザリして、大学は、せめて島津の名前が届かない外国に
したのだ・・・。

日本へ帰って来てからの俺は、後腐れのないような女ばかりを相手
してきたが、栞は、ちょっと例外だった。

秘書として俺についてから、珍しく金や俺の容姿に興味がなく、それで
俺が興味を示したのだが・・・・・。

今となっては、栞にも可哀想な事をしたと思っている。

結婚は出来ないのを最初っから解っていたのに、付き合うべきでは
なかったのだ・・・・。

せめて悠太には失敗して欲しくない・・・今は、そう思っている。

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